武士道 (岩波文庫 青118-1)

制作 : 矢内原忠雄訳 
  • 岩波書店 (1938年10月15日発売)
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儒学の立場から武士道を確立。山鹿素行『武家時紀ぶけじき』1673

毎朝毎夕、いつも死ぬつもりで行動し、いつも死身になっていれば、武道に自由を得、一生落度なく家職をまっとうすることができる。武士道というは死ぬこととみつけたり。山本常朝つねとも『葉隠』1716 ※佐賀藩士

信実と誠実なくしては、礼儀は茶番であり芝居である。▼礼節をわきまえ、惻隠の情(同情心)を失わず、私心を捨てる。▼武士道が重んじるのは行動である。知識ではない。新渡戸稲造『武士道』1899
※欧米人の疑問「宗教がなくて、どうして道徳を授けられるのか」に答えるため。
※日清の後、日露の前。

「葉隠」の言つてゐる死は、何も特別なものではない。毎日死を心に当てることは、毎日生を心に当てることと、いはば同じだといふことを「葉隠」は主張してゐる。われわれはけふ死ぬと思つて仕事をするときに、その仕事が急にいきいきとした光を放ち出すのを認めざるをえない。三島由紀夫『葉隠入門』1967

「あなたは無心になろうと努めている。 つまりあなたは故意に無心なのである。 それではこれ以上進むはずはない」こう言って先生は私を戒めた。オイゲン・ヘリゲル『日本の弓術』1982

読書状況:いま読んでる 公開設定:公開
カテゴリ: 日本史
感想投稿日 : 2023年6月4日
本棚登録日 : 2023年4月26日

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