「命」を頂いて日々生かしてもらっていることの尊さを再認識させられる一冊であった。
人一倍「痛み」が分かる主人公は、命あるもの全て、食材では肉だけではなく野菜にも気を配り、丁寧に扱う。もちろん、食事をする客1人1人や動物1匹にまでケアをしている。ブタやウサギに対して、慈しみの心を持ってひたむきに向き合う姿に、とても感動した。姿を見たことのないフクロウに対してまで、相当な思い入れを持っているのも、命あるものへの深い敬意を持つ彼女の性格が起因している。
「嫌い」という感情は、必ず味に反映されるもの。だから、自分が嫌いな人を相手に料理をするときは、その感情を忘れて、作業に集中する必要がある。料理することって、食材に感謝しつつ、負の感情を忘れる行為であり、心を洗浄化するための大事な効果があるのかも知れない。
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- 感想投稿日 : 2023年3月25日
- 読了日 : 2023年3月25日
- 本棚登録日 : 2023年3月23日
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