かばん屋の相続 (文春文庫 い 64-5)

著者 :
  • 文藝春秋 (2011年4月10日発売)
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感想 : 538
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久しぶりの池井戸作品

銀行ミステリーとも言うべき銀行員や融資を題材にした短編集

半沢直樹シリーズを追いかけていた時には、難しい銀行用語も分かりかけていたけれど、しばらく遠ざかっていたから、またまた難しい銀行用語に四苦八苦

稟議、与信、割引・・・などなど、読むうちに何とか分かってきたけれど

銀行や信用金庫の融資課の職員と中小の町工場の社長の
やりとりは、双方にとって死活問題なだけに切迫感がある

「セールストーク」や「かばん屋の相続」など勧善懲悪的な読んでいて溜飲が下がる話もあったが、

「芥のごとく」など、頑張った人が報われない悲しい話もあった
土屋鉄商の女社長と融資担当の山田一の信頼関係がいいなと思っていただけに、予想を裏切る結末に悲しくなった
綺麗事でもハッピーエンドが好きだ

全てハッピーエンドになるわけがない、現実は厳しいということだろうか



読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年1月23日
読了日 : 2023年1月23日
本棚登録日 : 2023年1月18日

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