具体物からのみ成る物理的側面だけでなく、人と人との通い合いから成る精神的側面の二つを基軸にデザインについて語られる。潜在するものをひき出し開花させる、あるいは潜在的可能性を可視化させる、このような著者の考えるデザインの本質に深く共感した。そして「移動」「家」「観光」の中に感覚資源(繊細丁寧緻密簡素)が嵌め込まれた著者の創造の世界で遊びながら、移りゆく物や事の夢をえがいた。人を進んで行動に駆り立てる最初のきっかけは、あんなふうになりたい、という強い想いで、デザインが人の動機や暮らしに寄り添って文化が熟成する。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本
- 感想投稿日 : 2022年5月29日
- 読了日 : 2022年5月15日
- 本棚登録日 : 2022年5月15日
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