短い文の紡ぐ,ちいさな思い出物語。
それは著者の,60年代から70年代の記憶。
どこにでもありそうな言葉と固有名詞の組み合わせ,
それが独特の空気感と鮮明な描写,哀愁のある世界を創る。
そしてそんな雰囲気に引き摺り込まれる。
挿絵がこの文章をリアリティから引き離していて,
おかげでこれがエッセイだと気づくのに時間かかった。
絵本なのにエッセイ!
もしできるなら生きてみたかった時代,体感したかった時代がこの,60年代後半から70年代の終わりにかけて。
きっと美化された部分もあるだろうけれど,こういった本で語られる,時代の物語は,どんどんその時代への興味を沸かせてくれる。
立ち読みでパラパラ読みして済まそうと思っていたのに,しっかり買って持ち帰ってしまいました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
Picture Books
- 感想投稿日 : 2011年10月9日
- 読了日 : 2011年10月9日
- 本棚登録日 : 2011年10月9日
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