どこか遠くへ

著者 :
  • 小学館 (2009年9月30日発売)
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本棚登録 : 29
感想 : 5
5

短い文の紡ぐ,ちいさな思い出物語。
それは著者の,60年代から70年代の記憶。

どこにでもありそうな言葉と固有名詞の組み合わせ,
それが独特の空気感と鮮明な描写,哀愁のある世界を創る。
そしてそんな雰囲気に引き摺り込まれる。

挿絵がこの文章をリアリティから引き離していて,
おかげでこれがエッセイだと気づくのに時間かかった。
絵本なのにエッセイ!

もしできるなら生きてみたかった時代,体感したかった時代がこの,60年代後半から70年代の終わりにかけて。

きっと美化された部分もあるだろうけれど,こういった本で語られる,時代の物語は,どんどんその時代への興味を沸かせてくれる。

立ち読みでパラパラ読みして済まそうと思っていたのに,しっかり買って持ち帰ってしまいました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: Picture Books
感想投稿日 : 2011年10月9日
読了日 : 2011年10月9日
本棚登録日 : 2011年10月9日

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