前半の少年と木の幸福な時間の積み重ねに微笑ましい気持ちになるものの、一転成長とともに大切なものは移ろい、ないがしろにするどころか、ちゃっかり無心までする関係に。
おおきくなるに連れ自分勝手で浅はかになる人間の愚かさを象徴するかのような少年の成れの果てと、それでも「しあわせにおなりなさい」と大いなる包容力を見せる木。
木はエスカレートする少年の要求に応え続け、それでも少年の役に立ったことににしあわせを感じていたが、ついには限界に。
なんだろう、すごく難しい。
少年の愚かさだけでなく、それに応えようとしてしまう無条件の愛、信頼を抱く木の姿勢にも2人の歪んだ関係を感じてしまい、どちらにも非はあるのではと思ってしまう。
親子関係を象徴しているようでもあり、複雑。
最後にうまく収まった気もするけど、何かちょっと違う気がする。
読み聞かせでどう伝えていいのか悩むところ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
絵本
- 感想投稿日 : 2023年8月6日
- 読了日 : 2023年7月9日
- 本棚登録日 : 2023年8月6日
みんなの感想をみる