燃えつきた地図 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1980年1月29日発売)
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本棚登録 : 1682
感想 : 106
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失踪者を探す男がやがて自分を見失っていく話。調査の拠り所がなくて落ち着かない男の様子が、読点だらけのモノローグから滲み出てきて、読んでいる間ずっと不安で不安定な気持ちになりました。

冒頭の一説がとても印象的で、読み終わった後にもジワジワ効いてきます。

「都会――閉ざされた無限。けっして迷うことのない迷路。すべての区画に、そっくりの同じ番地がふられた、君だけの地図。だから君は、道を失っても、迷うことは出来ないのだ。」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 幻想
感想投稿日 : 2024年3月14日
読了日 : 2024年3月14日
本棚登録日 : 2024年3月14日

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