Xの悲劇 (創元推理文庫) (創元推理文庫 104-1)

  • 東京創元社 (1960年2月7日発売)
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感想 : 101
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ドルリー・レーンが登場人物たちの行動を想像し、考えられる可能性を一つ一つ潰して真相に辿り着くロジックが圧巻です。どうしてそこまで突き詰められるのか、と思わず舌を巻いてしまいます。
ダイイング・メッセージは感心する程のものではありませんが、死ぬ間際の人間が残すサインと考えたらこの程度が限界で理解出来る内容だと思います。
細かく見ると、成果を挙げられない捜査やデウィット犯人説に拘る警察の無能っぷり、登場人物リストに苦言を呈したくなる真犯人の正体など、やや腑に落ちない部分はありますが、パズラーとしては最高峰のクオリティーだと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ:  エラリー・クイーン
感想投稿日 : 2015年5月12日
読了日 : -
本棚登録日 : 2015年5月12日

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