懺悔 (岩波文庫 赤 619-0)

  • 岩波書店 (1935年6月15日発売)
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生きる意味はあるのか--切実な問いかけがある。これに失敗すれば自殺の淵はすぐそこまできてしまう。私の場合、これは他人事ではない。最終的には、信仰に、それも庶民の信仰、生活に息づく信仰にそれを見いだすのがトルストイらしいし、また王道であると思う。それにしてもここまでたどり着くまでの内面的な葛藤は壮絶だ。また彼は本当に自分の心に正直だ。

・人類がこの世に発生した当初から、生活のあるところには必ず信仰がともなって、生きる可能性を彼らに与えていた。
・信仰とは、人生の意義に対する知識なのである。
・勤労を旨とする大衆の中の信心者の迷信が、それらの迷信を抜きにしては彼らの生活を想像することができないほど切実で。
・真に人生を理解するためには、額に汗して勤労している単純な一般民衆の生活を理解すべき。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本<宗教>
感想投稿日 : 2013年5月13日
読了日 : 2013年5月13日
本棚登録日 : 2013年5月13日

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