ハンニバル・ライジング 上巻 (新潮文庫)

  • 新潮社 (2007年3月28日発売)
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本棚登録 : 1099
感想 : 107
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「レッド・ドラゴン」、「羊たちの沈黙」、「ハンニバル」と続く“怪物”ハンニバル・レクター博士の系譜、こんどはその幼少時代を描く。“怪物”はいかにして“怪物”に成長したか? な物語。

しかしナンだ。
彼の少~青年期の精神形成に影響を与えた“伯母”は、なんと日本人。その名も「紫」(紫式部から取ったらしい)。
家具調度は当然西洋視点でカリカチュアライズされた和風(鎧かぶとに日本刀とかね)、おりおりに俳句や和歌を詠み交わし、お手紙には季節の小枝を添えたりする。

興ざめっす。
「ハンニバル」ではフィレンツェの陰影豊かな風景が美しかったけど、あれもフィレンツェ人が読んだら興ざめなのかな?とかよけいな心配ばかりが前に立って楽しめず。

ヤング・ハンニバル氏の性格も揺れている、というよりはブレていて、描ききられてはいないように感じる。

残念。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: サスペンス
感想投稿日 : 2019年6月11日
読了日 : 2007年8月19日
本棚登録日 : 2007年8月19日

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