湯川秀樹と梅棹忠夫の「人間にとって科学とはなにか」という論題について対談集。湯川はいわずと知れた、ノーベル賞受賞物理学者。梅棹(うめさお)は、生態学者、民俗学者。湯川のいった「道の道とすべきは常の道にあらず」が、心に残る。湯川は、「古典を勉強したことが、物理学を修めることに大変役に立った」と言ったことがあったと記憶しているが、さらっと老子の言葉が出てくるあたり、この言はうそではないらしい。本の内容は、論題が論題だけに行き場の無い議論となっており、座談会の域をでないと思う。が、さすがに論客が一流だけに随所に慧眼と思わせる意見あり。
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- 感想投稿日 : 2018年10月23日
- 読了日 : 2007年11月15日
- 本棚登録日 : 2018年10月23日
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