水中都市・デンドロカカリヤ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1973年8月1日発売)
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本棚登録 : 1751
感想 : 122
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寓意とユーモア、そしてシュールさが溢れる、安定の安部公房ワールド。
そこには、ふわふわと水中を漂うかのような、不安定さもある。

これを読んでると、形ってなんだろうって思う。
自分が見ているものの形と、その実際の形には乖離があって、一体そのどちらが正しいのだろう。いや、もしかしたらどちらも間違っていて、正しいかどうかなんて、誰にも分かんないのかも知れないな、と言う気持ちになってくる。

闖入者は読んでいて胸糞悪かった。ただ、そのじっとりとした湿度を感じる嫌な読後感は、砂の女含めて、安部公房作品に通ずるものがある…良いな…

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年8月15日
読了日 : 2022年12月28日
本棚登録日 : 2020年6月5日

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