眩 (くらら) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2018年9月28日発売)
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本棚登録 : 774
感想 : 66

なおなおさんの北斎本レビューおしゃべりで、みんみんさんからお勧めされてお取り寄せ。みんみんさんありがとうございます!
カバー装画 「吉原格子先之図」
時代小説読めるかなと心配してたけど、ページをめくるのが楽しくて夢中に。
章ごとにドラマをみているような臨場感。
お栄の生き様、枠にはまりきれない才能と心意気が格好いい。絵師としていろんな材料で色を創る場面が真剣勝負。酒が強いお栄と甘いものに目がない北斎親爺どのとの掛け合い。人たらしの善次郎(渓斎英泉)がとても魅力的。純黒朱「びろうどみてえな深い光」の話をしている善次郎との魂が通い合ったような時間。いちは三味線、ゆきは琴、なみは胡弓という三人の合奏を聞きながらの宴。夜桜美人画に対する善次郎の相対するような絵、「井のはたの、桜あぶなし、酒の酔」。シーボルトからの西画の依頼に対するやりとりに腕試しと呟く。馬琴の叱咤激励と柚子の卒中薬のお見舞いという粋な計らいと奇跡的な親爺どのの復活。富嶽三十六景の誕生の様子や日課獅子に向き合う親爺どのの姿勢を見つめるお栄。どの場面も生命力があって絵師としての生涯に疾走感があり、作品を途中調べたりして味わうことも楽しい。「その名にふさわしい絵をいつか、ものにするために。描こう。」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2023年5月22日
読了日 : 2023年5月22日
本棚登録日 : 2023年5月22日

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コメント 9件

みんみんさんのコメント
2023/05/22

わーい嬉しいです\(//∇//)
気に入ったなら良かった♪
素晴らしいレビューでございます!

なおなおさんのコメント
2023/05/22

ベルガモットさん、あの後すぐに読まれたのですね!シーボルトも登場するのですね!
みんみんさん…私はまだ読んでおりませんが、図書館で蔵書確認はいたしました(`・ω・´)ゞピシッ

みんみんさんのコメント
2023/05/22

シーボルト繋がりで朝井まかて
「先生のお庭番」面白かったです_φ(・_・

☆ベルガモット☆さんのコメント
2023/05/23

みんみんさん、なおなおさん、おはようございます!
コメントありがとうございます(≧▽≦)

北斎、お栄とシーボルトとは直接会ってないですが、使者川原さんが長崎からはるばる訪れてます。なおなおさんのことを思い出しながら読みました♪「先生のお庭番」ではもっとシーボルトさんが描かれてるのでしょうか?!

みんみんさんのコメント
2023/05/23

シーボルトの薬草園で働くお庭番とシーボルトが罪に問われる話しや、シーボルトを先生と慕う素敵な内容ですよ〜♪

みんみんさんのコメント
2023/05/23

レビュー書いてないのにイイネありがとうございます(๑˃̵ᴗ˂̵)
内容は他の方のみてくださいね笑

☆ベルガモット☆さんのコメント
2023/05/23

みんみんさん、承知しました(*´▽`*)

なおなおさんのコメント
2023/05/23

こんばんは!
シーボルトについてよく知らなかったのですが、北斎の絵本で登場し、またここでも盛り上がり、親近感が湧いてきました^^;
なんと、登場する小説があるとはっ!「先生のお庭番」も興味深いです(^_-)-☆

みんみんさんのコメント
2023/05/23

なおなおさん今晩は〜♪
お庭番すごく読みやすいですよ!
そして感動物です(^^)

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