題名のようにキラキラ度合いが前編の『ツバキ文具店』よりも強め。小題がヨモギ団子、イタリアンジェラード、むかごご飯、蕗味噌で、作中の料理が本当に美味しそう。「好きな人とおいしいご馳走を囲むことほど、幸せで贅沢な時間」をふんだんに表現されている。
鳩子さんの苗字について「雨が森になって鳩が喜んでいる」とかこそばゆい。ミツローさんは「左利きだったのを無理やり右利きに直された」経験、「たまに右か左かわからなくなって混乱」私もそうなのでわかるなあ。
依頼主とのやりとりと答え合わせのように手紙が載っていて毎回想像以上の内容で素晴らしいなあと思う。一円切手の肖像である、前島密氏が日本の近代郵便制度仕組み確立という豆知識も得られる。心が曇っていると見えなくなる、人生のシャッターチャンスを見逃さないようにしなくっちゃ。大切なバトンを手渡されたと感じる鳩子さん、手紙を書く意味が深い。「今、手のひらに残っているものを大事にすればいい」。感謝の気持ちを手紙にしたためて伝えること、久しくしていなかったので、まずはペン習字しようかな。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2023年10月2日
- 読了日 : 2023年10月2日
- 本棚登録日 : 2023年10月2日
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コメント 2件
かなさんのコメント
2023/10/03
☆ベルガモット☆さんのコメント
2023/10/03