証拠死体 (講談社文庫)

  • 講談社 (1992年7月3日発売)
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読書録「証拠死体」4

著者 P.コーンウェル
訳 相原真理子
出版 講談社文庫

p160より引用
“ つきあいが長くなるにつれ、マリーノは
ますます私にいろいろなものを見せたり、説
明したりするようになっていた。そんな風に
なったのは、一つには彼が私の命を救ってく
れたからだと思う。あの恐ろしい出来事が私
たちを結びつけ、あまり似つかわしいとは言
えないペアにしたのだ。”

 女性検屍官を主人公とした、長編ミステリ
サスペンス小説。シリーズ第二弾。
 楽しい思い出、迷いと恐怖を記した手紙を
残し、成功を収めていた作家が殺害された。
凄惨な被害者の検屍を終えた主人公・ケイは、
何者かに命を狙われていることを知っていた
はずの被害者の死に際の行動に疑念を抱く…。

 上記の引用は、前作の事件を共に捜査した
後の主人公・ケイと刑事の関係について書か
れた一節。
最初は反目していたような感じの二人でした
が、すっかり良き相棒といった感じです。登
場する人物の関係性の変化も、シリーズ物の
楽しみの一つですね。
 情景、科学捜査の様子、登場人物の背景や
心情等の描写が、大変細やかに書かれていま
す。そのため、文庫で500p長の作品となるの
で、少し人を選ぶところかもしれません。
間を開けて読むと、前後の出来事や人物名を
忘れてしまいそうなので、この手の長編小説
は、早めに通して読むのがいいのかもしれま
せん。

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読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: は行
感想投稿日 : 2021年7月8日
読了日 : 2021年7月8日
本棚登録日 : 2021年7月8日

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