何十年も過去の記憶は、おばあさんの脳の中でどんな形におさまっているのか。靄か霧がたちこめているのか。そう、縁者の人物像も虚実の境もみわけがつかなくなっている。著者は脳を鍋に例え、その中の記憶という具は年をとるほどに煮崩れてしまうという、人間の悲しい定めを語っているのだろう。
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- 感想投稿日 : 2014年6月14日
- 読了日 : 2007年8月13日
- 本棚登録日 : 2014年6月14日
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