終戦間近に客船の弥勒丸に白羽の矢が立った。その命令は緑十字を旗印として捕虜に救援物資を運ぶこと。日米間の協定で安全航行を保障されているが、米軍から4発の魚雷により2000人以上の乗船者の殆どが死亡し、救助されたのはたった1名だった。物資運搬以外にも金塊の運搬をするという第二の命令を受けていた可能性がある弥勒丸。現代に弥勒丸の引き揚げに、国、ヤクザ、元軍人の思惑が交差する超大作。魅力的な登場人物の久光律子。その美しい外観を呈する弥勒丸と雰囲気が重なる。彼女達の運命と戦時中の悲哀を大いに堪能しよう。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
どきどき
- 感想投稿日 : 2020年8月11日
- 読了日 : 2020年4月17日
- 本棚登録日 : 2020年8月11日
みんなの感想をみる