ポプラ並木さんの感想・レビュー

ガール (講談社文庫)

著者 : 奥田英朗

• 講談社 (2009年1月15日発売)

30歳代の女性が働く難しさをコミカルに表現していて、男性として、何故か寂寥感（物悲しさ）を味わった。20歳代はガールとして君臨するが、30歳代に入るとガールの世代交代が起き、新しいガールが君臨する。この役割の転換が何だか物悲しく思えた。毎日、職場の中で女性同士で繰り広げられる見えない情報戦、ぶん殴り合い、マウント、仕事・男性の横取り。この絶妙な駆け引きが繰り広げられていることを知り、ちょっとこ・わ・い。しかし全ての話しが後味最高で終了したので楽しめた。登場人物が「男前」であり、男性としても好感が持てた。

感想投稿日 : 2020年9月13日

読了日 : 2020年9月12日

本棚登録日 : 2020年9月13日