クリスマスにくつしたをさげるわけ (行事の由来えほん)

著者 :
  • 教育画劇 (2000年10月1日発売)
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感想 : 21
5

読み聞かせ 2年生 7分程度

サンタクロースの元となった人物の由来絵本。
読む前に「みなさんの家では、クリスマスの前の夜に靴下を飾りますか?」と声をかけてみたら「飾る!」「飾らない!」「靴下?なにそれ、知らない」などと反応が分かれました。サンタと靴下って、クリスマスのイラストでも書かれるし、商店街などのツリーでも飾られてるし、お菓子を靴下型の袋に入れて売っていたりするので、見たことはあると思っていたので「靴下?なにそれ」な反応の子がいたのはちょっとびっくり。もしかして「靴」だと思っているのか??
サンタさんとのことでは「サンタさんにお茶とお菓子を用意しておいたら、食べてあったの!」「庭に、トナカイあげるために人参置いておいたら、かじられていたんだよ!」という声も!人参!?かじられていた!?親御さんと仲良く準備したんだろうなあ、良い家庭だなあ。

さて、絵本はサンタクロースの元になった人物の由来です。

むかし、ミュラという町にニコラスという男の子がいました。家はお金持ちでしたがニコラスは神様の言葉を守り、わがままを言わない優しい男の子でした。
大人になってからもニコラスさんは神様の言葉「分け合いましょう、助け合いましょう」を守り「自分の財産はすべて貧しい人のために使おう」と決心していました。
ある日、ニコラスさんは財産をすべて失った気の毒なご主人と三人の娘さんの一家の噂を聞きました。
ニコラスさんは、夜中にこっそりと金貨の入った袋をあいていた窓から投げ入れました。金貨の袋は窓辺に干してあった靴下の中に入りました。一家はニコラスさんのおかげで幸せに暮らすことができたのでした。

ニコラスさんはその後も貧しい人を助け、人々から褒め称えられ「サンタクロース」と呼ばれるようになったのです。


神様の言葉も「助け合いましょう」のメッセージとしてあまり宗教っぽくもなく、クリスマスにちょうどよい絵本でした。(キリスト教司祭が〜、娘さんには持参金が必要で〜、などの背景は、大人になってから分かることで)
「ニコラス」が「サンタクロース」と呼ばれたというのがちょっと唐突な感じもしたので、「セント・ニコラスという呼び名が、日本に伝わってサンタクロースになったようです」と補足しました。(更に補足。オランダ語の「シンタクラース」が日本語でサンタクロースになったようです)
この絵本は、表紙は現在のイメージのサンタさん、裏表紙はミュラの聖人のニコラスさんの絵になっています。最後に「このニコラスさん(裏表紙)が、今のサンタさん(表紙)になったんですね」というのがわかりやすいです。まだサンタさんを信じている子もいるので「みなさんの家に来るサンタさんの一番最初の人」という感じで夢も壊しません。

子供たちからも(先生からも)「サンタクロースの始まりを初めて知った」「ニコラスさんはお金持ちなのにケチじゃなくて凄い」「サンタクロースってなんでおじいちゃんなんだろうと不思議だったので、これでわかりました」など好反応でした。「なんで外から投げたのが靴下に入るの???」というツッコミもありましたけどね。。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 季節・行事
感想投稿日 : 2023年12月23日
読了日 : 2023年12月23日
本棚登録日 : 2023年12月23日

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