不思議な読み心地の本だった。
東京の普通の街の普通の人々が登場する物語。
しかし、読者と著者が一緒に芝居を見るかのように場面が綴られていき、ファンタジーを読む気分になる。
それは多分村上春樹一流の翻訳っぽい会話や気障な記述方による。
いつもながら読後感は騙された感じ。
読者はあらゆる伏線と謎の答えを明確に与えられないまま放り出されて本を閉じなければならない。
これくらい書けば十分ですよね という春樹作品。確かにこれくらいの推測と予感があれば十分なのかもしれない。
やっぱりなんか腹立たしいのは個人の好みなのかな。こういうのが好きな人には、良かったよ と言わねばならない。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説一般
- 感想投稿日 : 2021年4月19日
- 読了日 : 2021年4月19日
- 本棚登録日 : 2021年4月19日
みんなの感想をみる