「伊豆の踊り子」を読んで生意気にも川端康成を見くびったのが中学生の頃。思えば小学生の時も「吾輩は猫である」を読まされて夏目漱石を投げ出した。ホント、子供に本を薦める時は気をつけて欲しい。あれは子供には無理だろう。
中学生の頃の僕が「眠れる美女」を読んでいたらどう思ったかは分からないが、作家「川端康成」のイメージは大きく異なっていた事だろう。残念だ。
肉欲を伴わぬそれを、非常に哀しくもあるが美しく感じてしまうのは、川端康成の描写力によるものだろう。大人の官能小説(いや、官能小説は大人のものか)。こういう枯れ切らない老人になるのも悪くないなと思ってしまう。(本当に行動に出られたら迷惑極まりないが)
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- 感想投稿日 : 2022年6月5日
- 読了日 : 2019年6月5日
- 本棚登録日 : 2022年6月5日
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