森見登美彦特有の奇天烈な大学生たちで「走れメロス」や「山月記」などの名作をリメイクした作品。
「四畳半神話体系」のような構成を期待していた分、そこまで面白さは感じなかった。
「山月記」「藪の中」「走れメロス」「桜の森の満開の下」ではそれぞれ個性的な大学生が登場し「百物語」で一同が一つの屋敷に集まった。
鹿島さんについては実際誰なのか言及されていなかったが、森見くんが見た鹿島はもしかしたら我々読者なのかも?とか推測してみた。
4つの作品をまるで隣に立って見てきた、それが鹿島さんでたり私たち。
最初にこの本のタイトルを見た時は「面白そう、こんなにあからさまなリメイクはあんまり見たことないな」、そう思った。
そしてあとがきで森見さんは「元の名作が好きな人に怒られるのではないか」と心配していた。
私が考えていたことも森見さんは考えていて、何だか人間みを感じた。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年12月2日
- 読了日 : 2023年12月2日
- 本棚登録日 : 2022年5月7日
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