5月に読書をする時間がなかったせいか
読書欲が止まりません。
山本文緒の小説って、
どこか暗くて病んでる雰囲気があまり好きじゃなかった。
それでもけっこう読んでいるのは、姉が好きだから。
私の姉はけっこう読書家で、わりと趣味も合う。
山本文緒も自分では買いたくないけど読みたい。
この本は、今山本作品を読み直したら好きと思うかもしれない、
と思わされる面白い人柄がにじみ出るエッセイ集。
なんとうか…性格がキツい!全然いい人じゃない!
だけど正しい感じが、巷に蔓延する「私ってばハッピーなの~」的
うんざり女性エッセイ(あんま読んでないのに偏見だらけですみません。)とは違う、
爽快感のようなものがあった。
不幸のどこが悪いのかとか書いていて、ぷっ達観してるなって。
彼女のそういうクールなところが好きだと感じた。
自分の親や友達(と思ってた人)をぶった切るところとか
あんまり女性はしないよね。でも、すごくわかる。
ライフスタイルの地味さも共感とあこがれを覚えたし(笑)。
どこか暗い語り口調も無個性のようで個性的。
淡々と、ぼんやりと、鋭くして、刺す。
31歳で離婚してから再婚するまでの10年間に、
いろんな雑誌に寄稿したエッセイの寄せ集めではあるので、
一気読みはキツかった。が、なんか気になって一気読みしてしまった。
直木賞受賞のくだりでは、自分を卑下しつつも、
書くぞ、読ませるぞという決意やパワーを感じましたよ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
山本文緒
- 感想投稿日 : 2014年5月19日
- 読了日 : 2007年6月7日
- 本棚登録日 : 2014年5月19日
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