西郷と大久保 (新潮文庫)

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感想 : 21
3

いきなり月照との入水から始まり、維新がなったところから、征韓論でのゴタゴタに飛ぶ構成に驚いたが、西郷と大久保の人間をよく描いていると思う。

征韓論で袂を別つ二人なのだが、海音寺の書きぶりだと、大久保には西郷を政界から外す意図があっただとしている。その理由は、あくまでも国の為で、西郷を貶める意図ではなかったとしているが、書き方には躊躇いがあるように感じた。二人の変わらぬ友情を信じたい気持ちと、作者自身が大久保の権謀術数との間で揺れ動いている感じがした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 古典・一般小説・時代小説・歴史小説・文芸
感想投稿日 : 2018年1月27日
読了日 : 2018年1月27日
本棚登録日 : 2017年12月18日

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