ギャシュリークラムのちびっ子たち: または 遠出のあとで

  • 河出書房新社 (2000年10月27日発売)
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本棚登録 : 2928
感想 : 380
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久々の★5つ。

ゴーリー作品の中でも飛びぬけてるんじゃないでしょうか?
「Aはエイミー(A is for AMY)」から始まり「Zはジラー(Z is for ZILLAH)」で終わる26人の子供の…死因が左のページに1行ずつ、右のページにその絵が描かれています。

解説では、19世紀イギリスでは悪さをした子が悲惨な目にあう「教育譚」と呼ばれる詩や物語が数多く書かれたそうですが、この本ではいきなり死因だけ。さすがゴーリー。

いろんな死因があるんですけど物理的には悲惨じゃないのに一番しんどいな、と思ったのは

N is for NEVILLE who died of ennui
Nはネヴィル のぞみもうせて

でしょうか。子供なのに「のぞみもうせて」とは。


ちなみにこの"for..."というのは日本語の電話応対で「美香子の「か」は「香」です。」というのと同じで、例えば"A for Apple"というように使います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年2月17日
読了日 : 2022年2月17日
本棚登録日 : 2022年2月17日

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