山椒大夫・高瀬舟 他四編 (岩波文庫 緑 5-7)

著者 :
  • 岩波書店 (2002年10月16日発売)
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本棚登録 : 702
感想 : 78
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山椒大夫を読みたくて手に取ってみたものの他にも衝撃的な作品が多くものすごく考えさせられます。
「最後の一句」
これは、まさにいちの最後の一言につきる作品。心に突き刺さります。今現在の多くの政治家に読んでほしい一編。人が人を信じるということはこれほどにも重く心に響くことであろう。
「高瀬舟」
こちらも今時な・・・
安楽死は罪か?個人的には罪には問いたくない犯罪であると思っています。安楽死への原動力は優しさであることが多々あると感じる。一概に全てとは言わないけれど、医療用が全てを救えない今の段階では一考の余地があるのではないかとかんがえます。
そして、貧困。これも今の特殊な社会状況下においてはこの物語に匹敵するような経済状況に置かれているだろう人がいるだろうということ。喜助のような清貧な心を持つひとならばよいが、それだけではすまないはず。
色々併せ考えると、喜助の出来た人格か浮かび上がる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年10月7日
読了日 : 2020年10月7日
本棚登録日 : 2020年10月7日

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