ニュースの大問題! ―スクープ、飛ばし、誤報の構造

著者 :
  • さくら舎 (2015年6月10日発売)
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感想 : 16
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フリージャーナリストの池上彰氏が新聞やニュースなどの報道について自身の経験などを踏まえて書いた一冊。

氏の著書は多く読んでいますが、経済や政治を解説したものとは大きく趣の異なる作品で特に氏のNHK時代での経験が書かれている箇所が多く、ニュース解説のイメージしかなかったので印象が変わりました。
また、報道の裏側やニュースができるまでの取材など当事者でないと知れない部分が多く書かれており、勉強になるだけでなく日々接している報道が血の滲む努力から生まれてきていることを知り、驚く箇所も多くありました。
特に読んでいて記者の厳しさが一番印象に残りました。
自身の朝日新聞でのコラムの一件についても見解が書かれていたり、人気番組である選挙特番や週刊こどもニュースの裏側も語られている部分は面白かったです。

地方新聞の項であったように不正を監視する目的も兼ねていることが民主主義において大きな役割を果たしていることを感じました。
この国の民主主義における報道について、様々なところから情報を集めて自身で見解を持つことが大事であることと学ぶことができた一冊でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 池上彰
感想投稿日 : 2018年1月21日
読了日 : 2018年1月21日
本棚登録日 : 2018年1月21日

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