読了。
曽根二郎とあるが、明らかに石井四郎がモデル。731部隊は森村誠一の「悪魔の飽食」で有名となるが、共産党のプロパガンダ小説に堕ちた同作と異なり、比較的史実に沿った淡々とした筆致が、反って人間の心の底に巣食う残虐性を浮き彫りにする。戦争が狂気を生むのか?それとも極限状況が人間の本性を詳らかにするのか?平時であれば、石井四郎とて善良な一医師に過ぎなかったかもしれないのだ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史
- 感想投稿日 : 2019年1月22日
- 読了日 : 2018年10月31日
- 本棚登録日 : 2018年10月31日
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