慶応三年生まれ 七人の旋毛曲り―漱石・外骨・熊楠・露伴・子規・紅葉・緑雨とその時代 (新潮文庫)

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  • 新潮社 (2011年6月26日発売)
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感想 : 17
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明治○年はそのまま彼らの年齢になるという7人の個性的な巨人。夏目漱石、正岡子規、幸田露伴、尾崎紅葉、宮武外骨、南方熊楠、そして斎藤緑雨(この人だけ知りませんでした)。彼らの生きた時代が慶応3年、明治5年・・・そして27年まで7本の糸を紡ぐように語られるユニークな本です。彼らが実は同級生で子供時代から遭遇していたり、お互いに洒落を飛ばしたり、現代のように短縮言葉で話をしていたり、青春時代を謳歌する彼らに親しみを覚えました。改めて思うのは、この時代はマスコミの勃興期で、新聞記者だった紅葉、露伴、漱石、緑雨等、今のように作家と明確に分かれていないということも作家の誕生史を見るような思いがしました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本史
感想投稿日 : 2013年8月26日
読了日 : 2001年7月4日
本棚登録日 : 2013年8月26日

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