西加奈子さん、二回目です。
私にとってとっつきにくい文体で序盤は読み進むのがしんどかったのですが、段々と慣れてきて後半はすいすい読めました。
哀しい、寂しい。そん中で、唯一、いつも中立的に、仏様みたいにみんなを見ている犬の『サクラ』
。
それが読後の最初の感想。
長谷川家の父母、一、ミキ。主人公の周りにいる人たちは、みんな辛く思っていることがあるのに、誰にも相談できない。
少しだけ、オカマバーのサキフミさんに相談してるとこはあったけど、少なすぎる。
ミキが思い悩んでることに対しても、お母さんについても同じ。そんなに1人で思い悩まなくていいんだよ!って誰か言ってあげられる人がいなかったのかな。
それから、容姿。見かけ。
外見がもたらす一時の心象について、残酷なまでにストレートに書かれています。たしかに、そういう面もあると思いますが、寂しく感じました。
登場人物、それぞれのストーリーが哀しく、誰も助ける人が出てこなくて寂しく。ただただ切ない。『サクラ』の存在だけでは、覆せないほどで、読み終わってモヤモヤ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ライフ
- 感想投稿日 : 2020年7月18日
- 読了日 : 2020年7月18日
- 本棚登録日 : 2020年7月4日
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