ポニーテール (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2014年6月27日発売)
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本棚登録 : 1314
感想 : 88
4

読後感が良く、新しく家族を作る難しさと素晴らしさが感じられます。
ポニーテール
2017.11発行。字の大きさは…大活字。2022.06.05~11音読で読了。★★★★☆
両親が再婚したことによって姉妹となったマキとフミのせつなくも心あたたまる物語です。

小学4年生のフミは、母と死に別れた。小学6年生のマキは、母と父が離婚した。そのフミの父が、マキの母と再婚したことによりフミとマキは姉妹になった。フミは、無口でムスッとしたマキに口の中で何回もおねえちゃん、おねえちゃんといって、やっとマキに「おねえちゃん」と言えるようになる。

そしていつも笑顔が絶えないお母さんに、口の中で何度もおかあさん、おかあさんといって、やっとお母さんに「おかあさん」と言えてホッとすると。お母さんも喜びが広がってくる。フミは、ぶあいそうなマキとなんとか仲良くしようと心を砕くさまがいじらしいです。

フミは、家に帰って来ると、死んだお母さんの写真に手お合わせて。そして、何か悩んだ時は、写真に向かって話しかけるが……、返事は返って来ない。マキは、実父と年に何回か会っている。そんな時には、お父さんの言葉が少なくなりムスッとしている。

それでも、マキとフミの父として気を使い頑張っていくが。マキの癖や好き嫌いが分からず頓珍漢な事をしてマキを怒らせることが時々おこる。そんな時、フミは、どうしていいか分からず固まってしまう。

【読後】
実の親子でも難しいのに、連れ子をもって再婚して家庭を作るのがいかに大変かがわかる物語です。時にハラハラし、ホッとし、笑いがで、涙かでと大変な物語ですが、読後感が良く心が温かくなります。そして音読していますと、楽しく、笑顔になり、ついつい膝を叩いている自分にビックリします。
この本を手に取ったのは、タイトルのポニーテールに惹かれたことです。私は、女性の髪形のうち、髪を後の高い位置に束ねているポニーテールが好きです(*^_^*)

【音読】
2022年6月5日から6月11日まで、大活字本を音読で読みました。この大活字本の底本は、2014年7月に新潮文庫から発行された「ポニーテール」です。本の登録は、新潮文庫で行います。社会福祉法人埼玉福祉会発行の大活字本は、上下巻の2冊からなっています。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: その他
感想投稿日 : 2022年6月20日
読了日 : 2022年6月20日
本棚登録日 : 2022年6月4日

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