自身をイスロマニアと呼ぶ池澤さんの本だからおもしろくないわけがないと思って読み始め、いっしょに諸島をめぐったような気分で読了。そういえば「南鳥島特別航路」も大好きで繰り返し読んでいる。
ものの見方が示唆に富んでいる。もやもやと感じていながらどう言えばいいのか分からないことに言葉を与えてくれる。池澤さんの本ではそういう体験がとても多く、この本もそうでした。一部を切り取ることができず、ひたすら手で書き写すのが快感となる文章。押しつけがましさや教訓臭さのない文体で、思索に誘われる。難しい問題もあるのだけれど、それでも印象を一言で言えば「爽やか」。
文庫なので写真の小さいのが少し残念。単行本の方を買えばよかった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2019年10月22日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2019年10月22日
みんなの感想をみる