静は異母兄の元カノである優佳利から、兄を探しに行くと誘われて二人で奈良に向かう。が、その旅が始まって間もなく、一緒にいるのは優佳利ではなく、その友人の妙子だとわかる。なぜ、自分を騙してまで、奈良に同行させたがるのか。
その後、奈良でついに兄の研吾に会えた静は、妙子と研吾の話から、少しずつ、優佳利と妙子と研吾の相互に依存することで保っていた関係や、研吾に別に愛する人ができたことでその関係が崩れたことを知る。
奈良の町を歩きながら話が展開していくので、橿原神宮や明日香を始め、途中で出てくる奈良のあちこちの地名に、それぞれの景色を思い浮かべ、自分も奈良を歩いているような気分を味わいつつも、旅の途中での妙子の急死や、最後に明かされる研吾の愛した人など、想像を超えたストーリー展開にぐんぐん引き込まれた。恩田陸はやっぱりスゴイ!
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2021年4月29日
- 読了日 : 2021年4月29日
- 本棚登録日 : 2021年4月29日
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