変化が激しく、先行きが見通せない、21世紀の世界。
そうは言っても、現在から未来に向かって歩まなければいけない/歩んでいきたい、自らの人生。
今後どのような世界に変わっていくのか?
自分の人生設計を考えるためにも、未来予測的な本を意識して読むようにしています。
未来予測に関しては、著者の主観に頼った書籍も見受けられ玉石混交ですが、その中では予測精度が高いと言われているのが、人口推移に関する予測。
その人口推移について、日本の未来の姿を論じた新書が話題になっていると知って、読んでみることにしました。
著者はこれまでにも複数の書籍を発表し、国や地方の政治家にも施策を提言しているという、人口問題のスペシャリスト。
本書はまず統計データに基づく人口シミュレーションを提示し、今後の日本がどのような社会になっていくのか、年表式に予測を記述しています。
その上で、人口が減っていくという現実にどう対峙すべきなのか、著者の10点に及ぶ提言が示されています。
全体として2部構成になっているのですが、ページ配分は前半が四分の三を占めていて、ボリューム的にもインパクトの大きさも、「日本の危機的な状況」についての記述が本書のメインになっています。
読み終えての感想としてまず頭に思い浮かんだのは、「こんなに早いペースで、日本人は減っていくのか」という驚き。
団塊世代が75歳以上となる2025年。
団塊ジュニア世代が高齢者となる、2042年。
現在の年齢分布から、かなりの確度で高齢者の人口というのは推測できるのだと思います。
そう遠くない未来がどのような姿になるのか、著者が提示する世界に正直、怖さを感じました。
年齢構成の是正については、個人レベルでなかなか、効果的な対策はとれないと思います。
しかし、今後社会がどのような姿になっていくのかをイメージし、経済的にも体力的にも、後に続く世代に負担をかけないように心がける。
いつかは高齢者となる自分としては、そのように考えなければいけないのだなと、改めて認識しました。
本書の記述の中には、さらに突っ込んだ解説を読んでみたい部分もあったので、関連する書籍を探して、読んでみたいと思います。
- 感想投稿日 : 2018年3月13日
- 読了日 : 2018年3月13日
- 本棚登録日 : 2018年3月13日
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