古代アステカ王国: 征服された黄金の国 (中公新書 6)

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  • 中央公論新社 (1963年1月1日発売)
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感想 : 11
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古代アステカ王国がどのようにして征服されていったかが書かれています。
一応、アステカ王国の成り立ちも書かれていますが、基本的にはコルテスたちにどの様に征服・蹂躙されていったかが書かれています。

ぼんやりとしか知らなかったこの辺のことでしたが、やはりこの当時のキリスト教と白人はほんとろくでもないんだなということを再認識。
黄金のことばかりですね。

そして、アステカの王様のいい人…というか、いい人過ぎて搾取されちゃう感じが可哀想です。
アステカの戦士は強いですが、近代兵器や、中米に居なかった馬などの秘密兵器の前にはどうにもなりませんね。
戦闘も途中途中でアステカ側の大勝利の直前までは行くんですけどね…。

生贄の儀式を行っていたアステカ王国ですが、それを行わないと宇宙が壊れてしまうからと信じていたというのも興味深かったです。
テスカトリポカという戦争の神へ捧げるものだったようです。

今の視点でどっちが「蛮族」と呼ばれるべきなんだろうとは思ったりもします。
アステカ王国も帝国主義的に領土を広げ奴隷や生贄を集めていますし、スペイン(というかコルテス)も黄金を手に入れるためにアステカ王国の内側に入り込んで取れるものはなんぼでも奪ってしまえですし。
今の視点で裁くべきではないというのは当たり前の話なのですがね。

なかなかに興味深い本でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史
感想投稿日 : 2018年4月13日
読了日 : 2018年4月13日
本棚登録日 : 2018年4月13日

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