人形館の殺人 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (1993年5月6日発売)
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本棚登録 : 3516
感想 : 330
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再読。自宅本。館シリーズの異色作。マネキンの跋扈する和洋折衷の異様な人形館で起こる連続殺人。

叙述トリックの代表的な館シリーズで、本作から読む人はいないと思いますが、身構えていれば、まずミステリ的な真相は検討つくでしょう。綾辻信者が多いと思うので、これをアンフェアだとかいう人もあまりいないと思いますが。

どちらかというと、マネキンの描写含め、物語全体のホラー的な怖さが際立つ。私は、真相究明の電話線の件、最後に『島田潔』が飛龍くんと呼びかけるシーンが凄い怖くて、そこは再読のときも印象に残っていました。

人形館は中村青司の館と関係なくて、探偵役の島田潔もイレギュラーな形でしか登場しない。それでもシリーズを読む上で欠かせない作品ではないでしょうかね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 推理小説
感想投稿日 : 2020年5月12日
読了日 : 2020年5月12日
本棚登録日 : 2020年5月12日

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