チェーザレ・ボルジア。
イタリアが統一される前の乱世の英雄。
日本で言えば、織田信長のような存在。
「わが友マキアヴェッリ」に何度となく名前が出てきて、マキアベッリの「君主論」にも当然登場する、チェーザレ・ボルジア。
手段を選ばず勢力を伸張しながら、時代の流れに乗り切れず31歳の若さで逝ってしまった。
時に残虐に、時に政治の力を駆使して強敵を倒していく姿にワクワクさせられた。
1500年前後といえば、日本は応仁の乱が終わった後の戦国時代に突入しつつある時期。
イタリアも複数の王国が割拠している時代で、法王の子という背景をフルに利用しながら統一の夢を見たチェーザレ。
戦国武将にワクワクするのと同じ憧れを彼に持ってしまうのだ。
解説で沢木耕太郎も書いているが、この本を傑作たらしめているのは、塩野七生のチェザーレの愛なのだろう。
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- 感想投稿日 : 2021年11月28日
- 読了日 : 2021年11月28日
- 本棚登録日 : 2021年11月28日
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