- Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344014442
感想・レビュー・書評
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2022/1/8
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坂東眞砂子 著「狂乱の鬼神」、2008.1発行。阿波との国境近く、土佐の山村、自然への畏れと神秘の息づいていた時代、貧しい暮らしの中で百姓たちは黙々と働き、年貢を武士に納めていた。7~800人の村で、突如何人かが狗神(いぬがみ)憑きになってしまう。その数はどんどん増えて、役人が来ても、神主がお祓いをしても・・・。鬼神は、村人を通して、何をこの世に伝えようとしたのか。百姓たちに土地を返して、人間らしい暮らしをさせてあげなさいとの武士へのメッセージだったのかもしれません。
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江戸時代末期、高知と徳島県の県境の集落で怒った、集団狗神憑きの顛末。
厳しい自然の中で生きる民百姓の心の奥に蠢く何かと、自然の中に存在する魂…というか、先祖の記憶みたいなものが共鳴しあうと、こんな神がかりのことも起こるのでは‼️と、思いを馳せる。
面白かった -
時代背景は江戸時代末。物語の舞台は、四国の山間の散村。狗神が憑き狂乱する農民たちを鎮めるため、奔走する庄屋や藩の役人たち。物語が進展するなかで、とり憑いたとのは狗神ではなく、その土地を開拓した農民の先祖たちの霊であることが解明されていく。文明開化へと向かう混乱の時代を予感させる。
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父が図書館で借りてきたのを読んだ。
憑き物騒ぎの話。
ホラーとしても恋愛?モノとしてもイマイチ。
消化不良。 -
坂東 眞砂子の民俗ホラー(?)もの
江戸末期、土佐の山村で狗神憑きが集団発生する、というお話。
史実に沿った内容であるようだ
もっと怖い話を期待してしまったのでちょっと物足りなかった -
もっとおどろおどろしいのを!
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本当に残っている文献を元に書いたという伝奇小説ってのに魅力を感じます。
ラストについて言えば、小説中のラブストーリー要素の結末は良かったけれど、農民達の狂乱の理由がイマイチ理解できず消化不良な読後感。 -
土佐の幕末前を舞台とした伝奇物となれば、坂東さんの得意分野。変に史実、資料に重きを置かなかったのもいい。今までの似たような傾向の作品はストーリー重視で人物に魅力が欠けていた。何故か坂東さんらしくもなく恋愛を入れてたし(笑)引いてしまいそうなタイトルですが、納得の作品です。