人質の朗読会 (中公文庫 お 51-6)

著者 :
  • 中央公論新社 (2014年2月22日発売)
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遠く離れた異国でゲリラにより人質となってしまったツアー客たち
長期間にわたる監禁の果て、人質たちは亡くなってしまった

8人は監禁された中でそれぞれの思い出を朗読する時間を作る
その8つの物語と、もうひとつの物語の9つが収録されている

鉄工所の向かいに住む少女と助けるために作った杖
ビスケット工場で働く女性と厳しい大家のおばあさん
公民館の談話室へ黙々と通う男性
眼鏡屋の息子と片目の潰れたおじいさんの作るぬいぐるみ
コンソメスープを作る隣人と少女
槍投げをする青年と仕事を休んだ女性
死んだおばあさんに似ている、と何度も言われる女性
スーツ店で働く男性と花束、妹の人形
初めて会った日本人とハキリアリ


それぞれの朗読時の職業や年齢も記載されていて
それがとても気に入った

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2018年4月18日
読了日 : 2018年4月18日
本棚登録日 : 2018年4月18日

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