合理主義な私は限りなく薫ちゃんに近いタイプの人間で、だから、ユッコタイプの人が圧倒的に多い世の中を生きる薫ちゃんの苦労も、痛いほど共感できた。
だからこそ、ラストでユッコが昔から感じていたことを伝えた時(きっと万人が肯定するであろう具体的事例含めて)、薫ちゃんが重ねるように真っ当な反論をしてくれたことが、少数派の私としてはすごくスッキリしたし救われた気持ちになった。
ただ一点、薫ちゃんは最初からずっと勘違いしてたんじゃないかなと思う。
ユッコは、ひかるちゃんが奏でるような曲を生み出せるアーティストになりたかったわけではなく、ひかるちゃんのように、自分にしか奏でることができない曲を作れるアーティストになりたかったはず。
前者と後者は似ているようで全く違う。そこを捉え違えるほどまでサイコパスに振り切っていたからこそ、薫ちゃんは真の天才なのかもしれない。
いずれにしてもこんなに価値観の違う二人が(だからこそなのか?)お互い折れることなく親友てあり続けていることがなにより素晴らしい。
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- 感想投稿日 : 2022年2月8日
- 読了日 : 2022年8月7日
- 本棚登録日 : 2022年2月6日
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