12篇からなる短編集。
いったいこれは、現実世界なのだろうか、と惑わされてしまう。
小説なのだから現実ではないのは当たり前で、それは百も承知なのだが、そういったことではなく、この人たちは誰だ?これはどこの世界の物語だ?とクラクラしてくるのだ。
かと思えば、突然、逢瀬のあいだ、子どもを近所の人に預かってもらっているだのと至極現実的な側面を見せてくる。
どれも薄ーく切り取られた一場面なのに、読んでいるといろんな感情におそわれて油断できない。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
川上弘美
- 感想投稿日 : 2016年5月22日
- 読了日 : 2016年5月22日
- 本棚登録日 : 2012年3月24日
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