ハゴロモ (新潮文庫)

  • 新潮社 (2006年6月28日発売)
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「私の帰る場所はどこなのだろう。」主人公の女性は悩みます。この問いは、同時に私自身が抱えているものでもあります。
恋人と一緒にいる時間は、自分の輪郭がはっきりとし存在の全てが彼のために使われます。そういう女性が恋人という立場を失った時、何も残っていない自分に気がつきます。
東京の街中でそれなりに楽しく生活してきていた事実は、自分の見た世界を自分で構築したのではなく、ただしがみ付いていただけ…。
そんな嘆きは、この先生きていれば何度か直面するかもしれません。その時誰が支えてくれるのでしょうか?それは、この物語です。
別れの悲しみにもがいた時、時間のもたらす諦めが私を救ってくれます。そして新しい顔や環境が今までと異なる私を作り出すのです。少し流れに身をまかせるのも悪くは無いなと思うはずです。
辛さ悲しみという感情を人間は感じてしまう生き物です。だからこそ、重い症状なら処方薬が必要なこともあります。もしあなたがそんな状況なら読んで見てはいかがでしょうか?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年9月30日
読了日 : 2018年9月30日
本棚登録日 : 2018年9月30日

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