銀河のワールドカップ

著者 :
  • 集英社 (2006年4月26日発売)
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本棚登録 : 121
感想 : 27
5

 読み終わってからも胸の高鳴りがまだ続いてる。もちろんアニメ版の影響もあるのだが、それにしてもハマった。 
 この話は主人公・花島勝と三つ子の悪魔と呼ばれる降矢虎太、竜侍、凰壮を軸にサッカーを通じ成長していく子供達と挫折から立ち直る主人公という大枠があるのだが、個人的には「らしさ」に反発し、挑む話という一面を強く感じた。
 印象的なのが竜侍がオウンゴールを狙って出来る、というエピソード。いままでそのことを叱られ、非難されてきた竜侍に花島はそのままでいい、問題ないと彼のやり方を認める。 
 そう「子供らしく」ない彼等は大人にとって扱いにくい子供。なまじ能力があるために今まで周囲の大人との摩擦が続いていたことは想像に難くない。だからこそ子供らしさや型にはめる指導をしない花島の存在がとても貴重で彼の下で成長できたのだ。
 …長々と堅苦しくなってしまったけれど、とにかく子供達が輝きを放っていて正に伸び盛りの一瞬を見事に切り取った一作。
 

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年3月3日
読了日 : 2013年3月2日
本棚登録日 : 2013年2月24日

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