知の逆転 (NHK出版新書)

  • NHK出版 (2012年12月6日発売)
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感想 : 514
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この本は「学問の常識を逆転させた叡智6人」のインタビュー本です
ただ、専門外のことについても聞いていて、そのため、たしかに有意義なものも含んでいるが、頓珍漢な回答も多いように感じました
そんな感じで、読んでいて面白かったのは3分の1以下程度

【参考図書等】
・「ウォールデン—森の生活」(ヘンリー・フェイビッド・ソロー)
・「ペロポネソス戦争史」(トゥキディデス)
・「ヨハン・セバスチャン・バッハ」(アルベルト・シュバイツァー)
・「ビーグル号航海記」(チャールズ・ダーウィン)
・「短編集」(H・G・ウェルズ)
・「元素発見の歴史」(メアリ・E・ウィークス/ヘンリー・M・レスター)
・「二都物語」(チャールズ・ディケンズ)
・「数論入門」(ハーディー/ライト)
・「二重らせん」(ジェームズ・ワトソン)
・「種の起源」(チャールズ・ダーウィン)

【引用】
人口問題(人口爆発)は事前に解決されつつあるといえます。生活が豊かになるに連れ、出生率が下がるから。(P34)
(チンパンジーと人間の暴力性の)違いは、チンパンジーは手で殺すのに対し、人間は道具を使って殺すので、チンパンジーよりはるかに凶暴であることです。暴力性が遺伝子に組み込まれているかどうかはわかりませんが、暴力を使うかどうかの選択肢は我々の手中にある。遺伝子で決まっているからどうすることもできないというのは全くのナンセンスです。(P39)
負債というのは一種の幻想です。負債高は高いけれども耐えられないものではない。「経済成長」があれば克服できるものです。タカ派の負債論者の主張する提案は、むしろ負債を大きくする可能性が高い。彼らは支出を削減しろと言う。しかし政府の支出を削減すれば、失業が拡大して需要が落ち、経済成長を低下させてしまう。つまり唯一の負債克服の道を塞いでしまうことになるのです。(P75)
問題は、研究者が、ロボットに人間の真似をさせることに血道を上げているということ、つまり単に「それらしく見える」だけの表面的な真似をさせることに夢中になっている、というところにあります。(P173)
でもいまは、あまり役に立つ批評は返ってこない。つまらない考えを持った人たちがあまりにもたくさんいて、ネットはもうそれほど役に立つものではなくなってきているように思います。(P191)
いまでも、読むのはほとんどSFですね。少なくともこれらの中には、往々にして何らかの新しいアイディアが入っているから。人気小説と言われるものを読むと、いつも古いアイディアに新しい名前の人々を入れ替えただけですから。(P198)
テクノロジーの最先端のレベルでは、悪い奴らはずいぶんと先を行っていて、実際それで金を儲けている。ですからそれに対処するには、基本に立ち返って、おそらく政府レベルで動く必要があると思います。(P218)
「やるからには世界で五指に入る研究所にしなければ意味がない」「二流の研究に時間と労力を費やすくらいなら死んだほうがまし」(P260)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 売却済み
感想投稿日 : 2020年9月12日
読了日 : 2017年1月12日
本棚登録日 : 2013年7月5日

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