真実の10メートル手前

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  • 東京創元社 (2015年12月20日発売)
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【フリーの記者を軸に事件の真相が明らかに】

大刀洗万智はさまざまな事件を追いかけるフリーランスの記者だ。感情が表情に出にくく、とっつきにくい印象があるが、仕事はとてもできる。

そんな彼女を軸にさまざまな事件の真相が明らかになっていく短編集で、それぞれの短編が大刀洗万智の周りにいる人の視点で描かれている。

「ナイフを失われた思い出の中に」の中で、太刀洗は「あなたはどのようにして、ご自分の仕事を正当とされるのですか?」と質問されるシーンがあるのだが、私も週刊誌の記者はどんな気持ちでその仕事をしているのかと思うことがあったので、いい・悪いではなくこういう気持ちで記者は事件や特ダネを追っている人もいるのかと思った。

あとがきを読んでいると、大刀洗万智は『さよなら妖精』『王とサーカス』にも登場しているそうだ。それを読むとより大刀洗に魅力を感じるのかもしれない。米澤さんの本を読んだのは『満願』くらいなのでもし機会があれば読んでみたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2018年7月7日
読了日 : 2017年8月13日
本棚登録日 : 2018年7月7日

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