殺される側の論理 (朝日文庫 ほ)

著者 :
  • 朝日新聞出版 (1982年1月1日発売)
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本棚登録 : 199
感想 : 13
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こちらはブレント・クラーク氏というアメリカから日本にやってきた宣教師との討論?。

事件の背景に人種差別があるのではない、と主張するクラーク氏に対して、差別する側は自身の優位性自体に気付かないから、そんなこと言うんだよね、やれやれって言いたかった本田勝一氏。

二人が前提にする「見てきたもの」にズレがあるから、当たり前に噛み合うわけはない。
だけど、そのことはブレント氏自身は分かっていて、だからこそ何を解決するための話し合いか、という対話の姿勢を持っていたよなーとは思う。

私的には、大事なのはそこなんじゃないの、と思うのだけど。
きっと甘っちょろいこと言ってんじゃねえよ、虐殺された人間が、対話の精神で救われるかよってなるんだろうな。
自分も、きっと見ているものが違うのだ。殺される側はそんなことを考える暇があれば、武器を取るんだろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2021年
感想投稿日 : 2021年2月28日
読了日 : 2021年2月28日
本棚登録日 : 2021年2月28日

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