Audibleで聞く読書。
10年ぶりに足を踏み入れた「1Q84」の世界は、新たな発見の連続だった。
一回読んだはずだが、忘れてしまったこと。
なんとなく覚えてはいたが、改めて気がついたこと。
杏が朗読する青豆の世界。
柄本時生が朗読する天吾の世界。
交わるはずのない二人の世界が少しづつ近づいていく。
幼き時に家族と別れる決断をした青豆は、必要最低限の人間関係の中で生きてきた。
だが、数少ない大切な人と悲しい別れを経験しなければならなかった。
そのことがきっかけに、もう一つの仕事の世界に足を踏み入れることになる。
予備校で数学の教師をしている天吾にも、幼少期の辛い体験があった。
数学の世界にのめり込むこと。
結論のない文学の森に入り込むことで、これまでバランスを保って生きてきた。
二人はそれぞれの生きる現実で、抗いがたい大きな出来事に巻き込まれていく。
優れた文学作品は、それを読むこと自体が人生の追体験になる。
世界を魅了し続ける村上春樹の世界に浸る幸せを感じる。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年5月28日
- 読了日 : 2023年5月28日
- 本棚登録日 : 2023年5月28日
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