かもめ (岩波文庫) (岩波文庫 赤 622-1)

  • 岩波書店 (2010年1月16日発売)
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感想 : 53
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話しとしては、登場人物たちの報われない恋愛模様がもどかしいですね。誰もが満たされない鬱屈した悩みを抱えている。チェーホフは、これは喜劇だと言っていたらしいですが、この恋愛模様が巧みに描かれていることが、話し的には悲劇なのに喜劇的要素を与えています。登場人物は、自己中な人たちばかりだし…ただ、タイトルの『かもめ』の女性の強さには関心しました。まるで悲劇と言われる行動を起こす男性と対称的な、前向きなところがとても印象的でした。

ところで、この演劇、第二幕の後半がいいですね。チェーホフの作家論が、登場人物である作家のセリフを借りて語られているところ。ただし、チェーホフは自分を卑下しすぎてる気はしましたけどね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年10月30日
読了日 : 2023年10月29日
本棚登録日 : 2023年10月29日

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