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別名、海外版・世にも奇妙な物語。読んだのは53版である1988年版。「あそこ」が「あすこ」になっていたり、簡易な漢字もひらがなになっていたりと訳がわかりづらいことこの上ないが、慣れてくればそれなりに読めるようになる。翻訳ものは20年に一度のアップデートが必要であることを教えてくれるだろう。
さて各話について。

「幽霊屋敷」
後日談が本編。

「エドマンド・オーム卿」
チャラ男が美人な娘の母親と共通の秘密を共有することになり、役得でお近づきになる。

「ポインター氏の目録」
解説にあるように、得体の知れない毛むくじゃらに触れた瞬間のシーンでぞわっとした。

「猿の手」
xxxHolicや化物語で登場した猿の手の元ネタ。発想は秀逸だが話自体はもう少し面白くできたように思う。

「パンの大神」
本命。ラヴクラフトが影響を受けた作品と聞いて、これ目的でこの本を読んだ。なぜ彼女は自殺したのか、いったい全体何だったのか、よくわからないまま終わる。

「いも虫」
あれは夢かうつつか。千匹以上の30cm前後のいも虫とか怖すぎる。

「秘書奇譚」
スタイリッシュ秘書。2階から逃げて終了とかクトゥルフ神話TRPGの跳躍卓すか。猶太人=ユダヤ人。最初からユダヤ人と表記してくれたらいいのに! 結局主従は何で争っていたのか。下男はなぜ隠れていたのか。隠れ場所はなぜ「真空」と呼称されていたのか。すべてが謎である。

「炎天」
この暑さじゃ、人間の頭だってたいがい変になる(原作より)。

「緑茶」
猿である。他人には見えない猿がまとわり付く。果たしてこの猿は何だったのだろう。

総評。
全体的に、突出して面白い作品はなかったかなと。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 六年目
感想投稿日 : 2012年10月23日
読了日 : 2012年10月23日
本棚登録日 : 2012年10月23日

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