Yの悲劇 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2010年9月25日発売)
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本棚登録 : 1208
感想 : 88
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町で有名なハッター家は不思議の国のアリスに出てくる奇天烈な帽子屋(ハッター)になぞらえてきちがいハッター家と称される変わり者の一族。そこである時聾啞盲の娘の飲む卵酒に毒が盛られる事件が起こる。犯人がわからないまま二ヵ月がたち、今度はその娘と同じ部屋で寝起きしていた母親エミリーが殺害された。サム警視はドルリー・レーン氏に援護を願い出る。
凶器はマンドリン、ひっくり返されたタルカム・パウダーの箱、古い運動靴の足跡、遺体のそばで発見された注射器、果物鉢には毒入りの梨。数々の物証にも関わらず糸口がみつからない・・・。

こういうお話でした。日本では一作目のXの悲劇よりもこのYの悲劇のほうが人気だとのこと。欧米では逆らしいです。
わたしも幼き頃になぜか「Yの悲劇」を読んだことがあったのですが、この機会に「X~」を初めて読んで、比べると、謎解きそのものは「X~」が上じゃないかと感じました。

相変わらずドルリー・レーン氏の推理がさえまくっていましたが、きっちり犯人をあげるような作りになってないのが、ちょっともやっとする。でもこの感じって発表当初は新鮮だったのかもなーとか思いました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: まじめな本
感想投稿日 : 2020年7月4日
読了日 : 2020年7月4日
本棚登録日 : 2020年3月3日

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